日本計量新報 2023年(令和5年)1月29日(日)(6)より転載
■表彰理由
計量関係事業者、計量関係団体の職務において、多年にわたって計量関係事業の発展、計量器の発達・改善、計量思想の普及又は計量行政の運営等に尽力し、その功績が顕著である。
■新しい計量士像・連携像を積極的に提案
栄えある2022年度計量関係功労者経済産業大臣表彰を賜り、感謝と御礼を申し上げます。
長年、計量に関する分野に従事し、時代とともに計量制度を取り巻く環境が変わりゆく中での活動をこのような形で評価していただき、栄誉を賜りましたことは、この上ない喜びであり、厚く御礼申し上げます。
これも偏に、計量関係行政機関をはじめ、計量協会、並びに関係団体の皆さまのご指導、ご鞭撻のお陰だと深く感謝申し上げます。
私は、大学卒業後四十年間、メーカー勤務後、東村山の計量教習所を経て、地方の修理販売業者・一般計量士として活動させていただいております。
メーカー勤務で得た日本最先端の計量技術と経験を活かして工場内外の計量システムを構築したり、税関認定計量器の検査やその技術指導などを行ってまいりました。
熊本県計量協会が任意団体から社団法人・一般社団法人へと変遷する中で理事・副会長・会長として係わらせていただき、熊本県から受託しております指定検査機関・指定定期検査は期間・指定証明検査機関の運営に携わりながら、計量思想普及啓発活動を行ってまいりました。
全国規模では、全国計量器販売事業者連合会の理事・常任理事・副会長として販売事業者の正確な計量器の販売や係わる人の人材育成及及び計量思想の普及を行ってまいりました。
本年四月からは一般社団法人計量振興協会理事を仰せつかって更なる貢献ができるよう努力しております。
私の活動の中で特徴あるものは、九州沖縄を活動地域とした民間計量士の集まりである一般社団法人九州計量士会が挙げられます。
当会は、多様化する計量行政の分野では、計量士の果たす役割は大きなものがあり、積極的社会参加が求められるようになったと考えており、計量士の育成と連携を図るために九州沖縄八県在住の民間計量士の技術向上の場として設立しました。
ブロック単位での計量士会・社団法人化は全国初の試みです。
計量士の成り手が少ないなか育成を課題として挙げられますが、その最前線に立って第一線で活躍している計量士の皆さんの実態や取り組み方が中央の計量業界に届き改善を試みられているとは言い難いのが現状です。
計量士の生の声を直接全国に発信する組織となり、地方発信の新しい計量士像・連携像を積極的に提案していきたいと思っています。
この取り組みが、計量士のみならず計量業界をリードしていくことを願っています。
今後も皆様のご期待に応えられますよう、より一層の努力を重ね、計量界の発展に寄与したいと思っておりますので、引き続き、皆様の変わらぬご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。
上土井章仁(じょうどい・あきひと)経歴
●昭和35年(1960年)3月5日生まれ ●昭和58年(1983年)3月埼玉大学経済学部経営学卒 ●昭和58年(1983年)4月大和製衡株式会社入社 ●昭和61年(1986年)3月大和製衡株式会社退社 ●昭和61年(1986年)4月有限会社肥後計量器入社 ●平成8年(1996年) 1月肥後計量器代表取締役就任 ●平成13年(2001年)6月株式会社肥後計量器改組 ●平成17年(2005年)5月社団法人熊本県計量協会理事 ●平成17年(2005年)7月全国計量器販売事業者連合会理事 ●平成20年(2008年)6月全国計量器販売事業者連合会 会長表彰 ●平成21年(2009年)5月一般社団法人熊本県計量協会副会長 ●平成21年(2009年)6月全国計量器販売事業者連合会常任理事 ●平成26年(2014年)5月一般社団法人日本計量振興協会 会長表彰 ●平成27年(2015年)5月一般社団法人熊本県計量協会会長 ●平成29年(2017年)11月九州計量士連絡協議会会長 ●平成30年(2018年)10月一般社団法人九州計量士会会長 ●令和元年 (2018年)7月全国計量器販売事業者連合会副会長 ●令和4年 (2022年)5月一般社団法人日本計量振興協会理事